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ノミダニの本当の予防の仕方

こんにちは。東京都町田市のトリマー兼犬猫ごはん講座講師の橋本なみです。

今日から5月の連休が始まりました。

このところ、暖かい日が続いていますね!5月ってこんなに暖かい・・・暑いんだっけ?と毎日のように思います(;^_^A

寒い冬から過ごしやすくなって私は何よりですが、わんこたちにはこれからどんどん気温が上がると体にこたえる時期となりますね。

さて、今日は暖かい季節にぴったりの、

ノミダニの本当の予防の仕方

というタイトルでお話したいと思います。

ノミダニへの対策はされていますか?どんな方法をとっていますか?

「本当の予防の仕方」なんてこれが絶対ってものはありません!ただノミダニを恐れるだけてはなく、

もっと違う視点からの予防や対策がある

というお話です。

ノミダニの予防と言えば「内服薬」や「皮膚への滴下タイプ」は一般的ですよね。内服や滴下タイプの薬はなぜノミダニの予防に効果的なのでしょうか?

その仕組みを簡単にお話します。

ノミダニ予防の内服薬を摂ると、その薬の成分が腸から吸収されて、血液、体液へ移動します。ノミダニに噛まれたり刺されると、薬の成分がノミダニの体内に移動します。

それがノミダニを殺すことができる強力な殺虫効果です。強力な殺虫成分が血液の中で効力を発揮するほどに、薬剤の有効濃度を保って長期間体内を循環し続けます。

1か月効果が持続するのも、2か月効果が持続するものありますね。いづれにせよ、ノミダニを殺すほどの薬剤が長期間血液を循環しているわけです。

これが、内服薬を摂るとノミダニを予防できるメカニズムです。

当然全身に殺虫成分は周り、

体内臓器に純然たる化学物質の影響がある

ということを理解の上で使いたいものです。

では、皮膚への滴下タイプはなぜ効くか。

滴下タイプは皮脂を伝わり、薬剤の成分が皮脂を出す袋の中に溜まり、皮脂腺からじわじわと薬剤成分を出します。

体全体に薬剤成分入りの皮脂が膜を作り、皮脂に触れるとノミダニが死ぬというわけです。

皮脂を伝わる場合は、舐めなければ内服薬のように血液には入りません。

内服薬と滴下タイプの違いは、「血液を伝わるか」、「皮脂を伝わるか」の違いです。

内服薬や滴下タイプの薬は、駆除効果があります。

駆除効果とは、「ノミダニは付いて刺されたり噛まれたりするけれど、殺虫効果がある」ということ。

一方「忌避効果」を期待した予防の方法もあります。忌避効果とは、「ノミダニは付いても逃げるが殺虫効果はない」というものです。それが、アロマオイルなどを活用したスプレーや、ガーリック・ハーブなどのサプリですね。

その他、

カタンメタルと言って、首輪などに付けるものもありますね。カタンメタルは、地球の磁場を利用して、ノミダニが嫌がる非常に微弱な電磁波を発生させてノミダニを追い払うものです。

また、似たようなものだとチックレスというものもありますね。チックレスも首輪に付けて、ノミダニが嫌がる超音波を利用して追い払うものです。

様々な予防はありますね。でも予防をしても付くときは付いてしまうこともあります。前提として

健康な個体より不健康な個体の方が付きやすい

というのがあります。

具合が悪い時に発するにおいが、アロマスプレーなどの予防効果を上回る、ノミダニにとって大好物のにおいがあるそうです。

実際に何の予防もせずに草っ原に行ってノミが付いても、普段から良質なごはんと十分な運動をしているからしばらくするとノミが逃げていったという犬もいます。

血液や皮脂に殺虫効果のある薬剤が存在することは、

解毒の過程で肝臓に影響を及ぼしたり、

発がん性があったり、

生殖器系に影響を及ぼしたり、

糖尿病・甲状腺機能低下症・皮膚炎・関節炎・腎不全などになる「可能性」

が示唆されるそうです。

ただし、マダニの寄生はそれはそれで気をつけないといけません。致死率の高い「ウイルス性出血熱」の一つであるSFTS(重症熱性血小板減少症症候群)はマダニが媒介します。

国立感染症研究所によると、2022年は人で118人の感染があり、犬猫から人に感染することもあるそうです。

薬の服用、滴下もマダニの寄生もどちらもリスクはあることは確かかと思います。

さて、今日のタイトルにある「ノミダニの本当の予防の仕方」ですが、最も理想的な対処は、アロマスプレーやカタンメタルなどを併用しながらで良いので、

ノミダニが付きにくい体作りをすること

だと思います。それはつまり、健康であることですね。健康でいるためには、

体を作るベースとなる食事が質が良くその子に合っていること

は非常に重要な要素だと思います。私が考える「質が良い」は、水分を含む食材(肉、魚、野菜など)を最低限の加熱調理(もしくは生)した食事です。体の代謝を回す水分、ビタミン、ミネラルなどできるだけ食材そのものから摂れることです。

食事だけでなく、運動、コミュニケーション、環境作り、飼い主の心身の状態など様々な要素が健康と関わっています。広い視点から、健康でいるための体作りをすることが、

二次的にノミダニに好まれない体

になるということです。ただ、ノミダニが逃げていかないまでも、ノミダニに好かれない体にはしてあげたいですね。

ノミダニのリスクは、地域差やライフスタイルも関係すると思います。ただ、

●どのような予防の仕方があるか

●薬剤のリスク

●健康な個体より不健康な個体の方が寄生しやすい

これらのことを知って、対策を考えてあげたいものですね。

みなさん、素敵な連休をお過ごしください🎵

今日もお読みくださり、ありがとうございました。