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犬も猫も塩は必要

こんにちは。東京都町田市のトリマー兼犬猫ごはん講座・皮膚トラブル対応講座講師の橋本なみです。

今日は、

「犬も猫も塩は必要」

というタイトルでお話ししていきたいと思います。

手作り犬ごはん、猫ごはんの講座で、必要な食材としてお伝えしているものの一つが

です。

塩が必要ということを初めて聞いた方は驚かれることがとても多いです。犬や猫に塩は良くないと思っていたからですね。

私もかつては犬や猫にとって塩分はだめだと思っていた一人です。

ですが、多くの哺乳類にとって生きていく上で「塩」は必ず必要です。

私たち人間も「塩」は必要ですよね。特に人間は汗をかくことでナトリウムを排出しているので塩からナトリウムの摂取が必要です。

経口補水液なんかも塩は入っていますよね。熱中症になった時も必ず水分と塩の摂取は必要です。

それだけでなく、塩は体内の様々な働きに必要不可欠です。身体の中には常に一定の割合で塩分が含まれています。血液、消化液、リンパ液などあらゆる「体液」にナトリウムイオンという形で存在します。

それはけして人だけでなく犬や猫も、馬も像もトラも猿もパンダも同じなのですね。

私たち人は食事から塩を摂っています。

では野生の肉食動物はどうやって塩を摂っているか?

獲物の血液から

です。血液は塩分濃度が0.9%あります。これはどのくらいの塩分濃度かと言うと、みそ汁の塩分濃度が1%前後~1.3%ほどなので、獲物を丸ごと血液もいただくということはある程度の塩分を獲物から摂取しているわけなのです。

では野生の草食動物はどうやって塩を摂っているか?

塩泉、土、岩

など塩分を含むものを飲んだり舐めたりして塩を摂取しています。

そして動物園の動物には例えば「鉱塩」と言って塩が入った石のようなものが置かれて自由に舐めて塩を補えるようにしています。

肉食動物は肉からもある程度のナトリウムを摂取することができますが、草食度物は植物しか食べません。植物はカリウムが多く、カリウムはナトリウムとバランスを取って働きます。

ナトリウムとカリウムがバランスを取ることで、細胞はほどよく膨らみ、しぼんだり破裂しないように働いているんですね。なのでカリウムが多い植物しか食べていないとこの状態が保てないわけです。

塩を摂取することで細胞の外と中との体液の圧力(浸透圧)を調整し、バランスを一定に保つのです。

その他にもとても重要な働きをしています。詳しくは講座の中でお話ししていますが、塩分不足だと

●飼い主の皮膚を舐める

●土を食べたり舐めたりする

●尿を舐める

●肉球を舐める

などの行動が見られることがあります。塩分を摂取しようとしている行動です。

市販のフードにも塩分は入っています。塩化ナトリウムという表記であったり、「塩」と書かれて塩が入っているものもありますね。

ただ塩分は塩分でも、精製された塩はミネラルがほぼ取り除かれた塩はただの「塩化ナトリウム」なのです。いわゆる「食卓塩」なんかがそうですね。

実は塩分が敬遠される理由が

塩化ナトリウムの摂りすぎ

が原因なんです。

精製された塩はミネラルが取り除かれた99%化学物質である塩化ナトリウムです。製造過程で海水を精製する際に塩化ナトリウムだけを取り出しているため、海水に含まれるミネラル成分は製造工程でなくなってしまうのです。

精製された塩化ナトリウムは人でよく「減塩しよう」と言われる「高血圧」を招くリスクが高くなったりむくみに繋がったりします。(いくらミネラル豊富な塩でも摂りすぎは良くないですが)

塩を摂って病気になるのではなく、塩化ナトリウムの摂りすぎが病気を招くのです。

最初にお話ししたように多くの哺乳類は塩を必要としています。犬も猫もなのです。

塩は腎臓の調節機能によって排泄することができる

わけなのです。腎臓が悪いと減塩と言われますが、腎臓の名取伊有無排泄機能がおかしくなるレベルは、もう体としてはやばいよ・・というレベルです。

塩をどのくらい使っていくかは講座でお話ししますが、仮に犬や猫のどのくらい塩をあげちゃったらよくないか、というと、食品100g中2.9gの塩分になると、嘔吐が報告されています。

海水の塩分濃度が3%なので、ほぼ海水レベルなので、そもそもしょっぱくて食べられないのです。

猫では

ナトリウム過剰症の報告は一つもない

そうです。

体がおかしくなる前に食べないのです。

ナトリウムの摂取が少なくなれば尿からの排泄は少なく、多くなれば尿からの排泄が増えます。

水が飲める環境であれば、

必要に応じて塩分を体に溜めたり排泄する能力がある

わけです。

そのため、極度に塩を怖がったり避けようとすることは不必要な心配にあたることが多いということです。

一概に

「犬や猫に塩分はだめ」というのは適切でないということ

です。ただし、心疾患、腎疾患がある子の飼い主様は獣医さんに聞かれてから使われると良いと思います。

塩をあげる上で

どのような塩を選ぶか

も大事です。この辺りもどんな塩を選ぶかは講座でお話ししています。

適切な知識で食を通して愛犬愛猫の健康をサポートできると良いですよね。

今日は「犬も猫も塩は必要」というタイトルでお話ししてきました。

より深く学びたい方のために手作り犬ごはん講座、手作り猫ごはん講座開催しています。

【手作り犬ごはん講座日程(全二回)】各回12時半~16時

前半講座 11/17(木)、22(火)12/15(木)、29(木)

後半講座 11/24(木)、29(火)、12/22(木)、30(金)

【手作り猫ごはん講座日程(全二回)】各回12時半~16時

前半講座 12/1(木)

後半講座 12/8(木)

日程が合わない方も録画受講できます。講座の詳細は

COURCE(講座)ページよりご確認お願いいたします。

今日もお読みくださりありがとうございました☺