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○○はあげちゃダメ!からもらう喜びと健康を取り戻した愛犬と飼い主様のお話し

こんにちは。

東京都町田市のトリマー兼犬猫ごはん講座講師の橋本なみです。

もう11月に入り年末も間もなく・・という感じですね。

今日は手作りごはんでストルバイト結石を克服したわんこと飼い主様のお話しをしたいと思います。

7頭のわんこの飼い主様とその中の一頭、みすじちゃんのお話しです。

結石は原因によっては手作りごはんで良くなる可能性は大いにあります。

ストルバイト結石は

「リン酸アンモニウムマグネシウム6水和物」でできた結晶または尿石のことを言います。マグネシウムイオン+アンモニウムイオン+リン酸イオンと水が結合しています。

尿がこれらのイオンで過飽和している状態です。イオンは水に溶けるものですが、それ以上溶けないほど増えて余っているような状態です。

過飽和状態になると、尿中で結晶化したり、石になったりするのです。

ストルバイト結石の原因は感染性と非感染性に分けられます。

みすじちゃんは「非感染性」のストルバイト結石でした。

非感染性のストルバイト結石の原因は

「食事の組成」ということに「なっている」ので、ミネラルを調整した療法食をよく使われます。マグネシウム、リン、タンパク質などを調整したものですね。

何度も膀胱炎と結石を繰り返していたペキニーズのみすじちゃんの飼い主様は、何とか治してあげたくて、手作りごはん講座を受講してくださいました。

いつも受講者様には講座を申し込んでくださった時に、

「ごはんや健康面で気になること」がないかお伺いしています。講座までにできることがあればアドバイスさせていただくこともあれば、講座内でお話しすることもあります。

みすじちゃんの飼い主様にこの質問をした時、療法食にプラスで良いと言われるものを色々とトッピングされていました。

ここまではよーーくある話です。

ここからのお話も実際に多い現実だと思います。

飼い主様は、繰り返す膀胱炎・結石のみすじちゃんに対して、「獣医さんに言われたことを守って」みすじちゃんにだけおやつをあげていませんでした。

飼い主様はみすじちゃんのことを想って、何とか治してあげたい気持ちでしたが、自分だけおやつをもらえないことにすねていると感じられていました。

ごはんもみすじちゃんは獣医さんに処方された療法食のみ、おやつも一切なしというわけだったのです。その頃みすじちゃんが食べていたごはんと他のわんこが食べていたごはんです。

一番手前のトッピングなし、フードのみのごはんがみすじちゃんのごはんです。

みすじちゃんだけおやつをあげていないことを聞いてまず、「量は控えめにしておやつあげてください」ということをお伝えしました。

何で自分だけおやつをもらえないのか理解できないと悲しいですよね。

そして自分だけもらえない悲しさがストレスになって腸内環境も悪化させると思ったからです。そして、ほんの少しおやつをあげたからと言ってそれでミネラル過多になって膀胱炎や結石になるはずはないのです。

それよりは、非感染性ならば、水分たっぷりの手作りごはんは水分が摂れ、尿量も増えるため、尿中ミネラルの過飽和を防ぐことができます。

少しのおやつを再開し、5月に手作りごはん講座を受けてくださいました。

6月中旬には、頻尿や血尿はすっかりなくなってはげている部分の皮膚からは毛も生えてきたとご報告をいただきました。

その後も尿の㏗は6.5を維持し、膀胱炎も結石も再発することなく現在にいたります。

獣医さんからは何をしたの?と驚かれるほどに。

私は特別なことを教えたわけではなく、

身体が必要とする水分を最も理想的な形で摂れる(食材から水分を摂れる)手作りごはんをお伝えし、飼い主様は実践されただけなのです。

愛犬は自分の体に合ったごはんを食べられたことで、本来出るはずのない症状が出なくなっただけなんですね。

受講前は、7頭いるみすじちゃんだけごはんを変えるのは難しいとおっしゃっていました。それが、今はみすじちゃんだけ100%手作りごはんだそうです。

毎回手作りごはんはできない、大変そう、と思って受講される方は沢山いらっしゃいます。

だけど、いざ実践すると愛犬が元気になっていくのを見て今や完全手作りという方も多いですね。

何事もやってみないと分からないことばかりです。

手作りごはんが本当に大変かどうかはネットにも本にも答えはありません。実践して初めて分かることなのです。

何事もやってみないと分からないことばかり。

そしてこの投稿で伝えたかったことは、例え病気の治療のプロが言うことであっても、実際に愛犬愛猫に変化がない場合、

その方法だけに猛進せずに、柔軟に、

「違う角度から改めてできることがないか」考えることです。

愛犬のために調べる、行動にうつす、これがどれだけ可能性を広げるかということです。

4か月おやつなし、トッピングなしのみすじちゃんでした。

後になって、獣医さんから「おやつもトッピングもだめ!」と言われ、他のわんこは鹿肉や野菜を煮たものがフードにのっているのを見て、自分ものっていると喜んで目の前にごはんを置かれた時の悲しそうな顔を思い出すと、

今でもつらいと飼い主様はおっしゃっていました。みんなと違うところで療法食をあげようと思われましたが、匂いで分かってしまうのです。

受講前に私から「特別感を出して少しでも良いからおやつをあげて」と言われた時は、飼い主様の方が嬉しかったけれど、

みすじちゃんも初めは「どうせもらえないんでしょ」と

寄ってこなかったそうです。

飼い主様が「おいで」と膝の上に上げた時のみすじちゃんの顔は、本当に嬉しそうだったそう。

他の子が焼きもちを焼くほどと言っておられました。

今ではうんとひいきしてもらっています。

飼い主様はみすじちゃんのため、と心を鬼にしてやったことがお互いにつらかったことを想うと切ないですね。

だけど、そんなみすじちゃんの喜びと健康を取り戻したのは飼い主様の行動に他なりません。

○○が良い、この症状に▲▲はだめ、と一般的に言われたることと、

それがその子に合うかはまた別だということなのです。

誰かが言うことだけが全てではなく、

「本当にこのままで良いのかな?」と思った時に、違う視点から踏み出す勇気と行動力が愛犬愛猫を救うかもしれません。

●ずっと療法食を食べているけど変わらない

●言われたとおりにやっているけれど変化がない

●療法食以外の選択肢が分からない

こんな思いがあれば、まず一歩踏み出し学ぶなり新しいことを取り入れてみてください。

今の現状は今までの積み重ねと今やっていることの結果であり、同じことをしていては変わらない

これすごく大事なことです。

みすじちゃんの今の幸せそうな姿が何となく頭に浮かぶと本当に嬉しいですね。

手作りごはんで実際に多くの犬猫が元気になっていくのを聞くと、手作りごはんを伝えることのやりがいと嬉しさをただただ感じます。

今日は○○はあげちゃダメ!からもらう喜びと健康を取り戻した愛犬のお話しでした。

手作りごはん講座日程出ました。

【手作り猫ごはん講座(全二回)12時半~16時】

前半講座 12/1(木)

後半講座 12/8(木)

【手作り犬ごはん講座(全二回)12時半~16時】

前半講座 11/17(木)、22(火)、12/15(木)、29(木)

後半講座 11/24(木)、 29(火)、12/22(木)、30(金)

録画受講は随時受け付けております。

今日もお読みくださりありがとうございました。