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犬の攻撃行動と老化の理解と対処法 前半

こんにちは。東京都町田市のトリマー兼犬猫ごはん講座講師の橋本なみです。

先日、専門学校の時の教員であった福山孝昭先生のセミナーに行ってきました。

テーマは

「サロンワークに必要な犬の攻撃行動と老化の理解と対処法」

トリマーだと誰しもが必ず「犬に噛まれる」という経験をしていると思います。もちろん私も何度もそういった経験はあります。

それだけでなく、シニア期になると攻撃行動が段々と強く出たり、昔は見られなかった攻撃行動が年齢とともに見られるようになることもあります。

そのようなことがなぜ起きるのか、その理解と、では実際そのような子を目の前にした時にどのように対処すればよいのか、そんなことを学びんできました。

犬をお預かりする~トリミング(グルーミング)の一連の工程の中でよく歯をムキムキとする子がいますね。

このムキムキは、やっぱりたいていの子で怖いな~と感じます( ´艸`)いくらムキムキされても慣れません(´;ω;`)

ただ、犬が歯をむき出してうなるような攻撃的な姿勢も、本来は

相手を傷つけることを目的としていない

そうなのです。

犬が自分の気持ちを伝えるためだったり、

「自分にはこんな能力がある」と見せるためだったり、

「こんな能力があるのにやり合うのか?」

と争いに発展させないためのムキムキなのです。

では、実際にトリミング(グルーミング)での攻撃行動(歯をむき出したり噛みついてきたり)はどんな意図があるのでしょうか?

それは、

●自分の思い通りにするための攻撃行動

●危機回避からの攻撃行動

だそうです。

危機回避というのは、例えば

●恐怖から身を守るため

●痛みがあることで作業が苦痛

などです。特に老齢になるほど体のどこかに痛みを抱えている犬は非常に多く、手を持たれる、足を持ち上げる、抱っこされるなどの作業に痛みを感じることもあるわけです。

関節炎や変形性脊椎症などで痛みを感じている個体も多いようです。

犬の痛みに気付ける存在は飼い主様と

トリマー

だそうなのです。それもそのはず、1~2時間という長い時間ずっと一頭の犬につきっきりで作業をするのがトリマーという立場だからですね。

これだけの時間を一頭の犬にずっと時間をかけることは、獣医さんによる「手術」以外はトリマーしかいないそうです。

(納得・・・!)

そのため、トリマーは痛みに気付けることも大事なわけなのです。

●立つことがいや

●集中力がない

●立姿を保てない

●肢を上げると攻撃する

●上を向かせると攻撃する

などは痛みを抱えているサインかもしれないということです。

犬も人と同じように老化とともに体に痛みを伴うことがあるわけですね。

老化は、関節炎などによる痛みのような感覚だけでなく「認知機能の低下」があることで、

だんだんとトリミング(グルーミング)作業への不安や恐怖が出てくることが、攻撃行動に繋がることもあるそうです。

老齢になると、なぜ攻撃行動がひどくなる子がいるのか、、痛みを抱えていることがあることは理解していましたが、

認知機能の低下から来る不安や恐怖を初めて知り、攻撃行動というものが「人を傷つけるもの」ではないことを知りました。

攻撃行動にも意味があるということですね。

では、私たちトリマーは攻撃行動にどのように対処したらよいのでしょうか?

後半へ続きます・・・

今日も読んでくださりありがとうございました❤