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フードをふやかすと消化は良くなる?

こんにちは。東京都町田市のトリマー兼手作り犬猫ごはん講師の橋本なみです。

今日は東京は最高気温が27度と、初夏の陽気です。まだ空気がカラッとしているので日陰は心地よいですが、日向は太陽の熱をジリジリと感じます。わんこのお散歩も日中は暑さ対策や水分補給が大事な季節になろうとしていますね🌞

さて、今日は

フードをふやかすと消化は良くなる?

というタイトルでお話ししていきたいと思います。

愛犬愛猫がドライフードを食べている場合、一度はふやかすということをしたことはあるのではないかと思います。私は子供の頃飼っていた愛犬が生後3か月ほどで我が家に来た当初にフードをふやかしたり、粉薬をあげる時にふやかして混ぜた記憶があります。

猫はドライフードのカリカリとした食感が好きな子もいるので、ふやかすと食べないという子もいるかもしれませんが、犬の場合は仔犬の時期や、体調がすぐれない時、嘔吐した時次にごはんではフードをふやかしたり、高齢になった時にふやかしてあげるということをされる機会があるかもしれません。

「咀嚼」することが負担になったり困難な場合は、フードをふやかしてあげることで咀嚼する負担を大きく軽減してあげられると思います。歯がない、痛い、咀嚼する体力がない時などですね。

では、「フードをふやかすことで消化はよくなるでしょうか?」「消化する負担も軽減してあげられるでしょうか?」

結論から言うと、フードをふやかすことは、

胃でふやかす行程を短縮できることで胃への負担は軽減できるけど、その後の消化器への負担は軽減できない

が答えになります。

もう少し詳しく解説していきたいと思います。

胃の働きは食べたものを

胃酸や粘液や水分などを使ってお粥状に攪拌する

・殺菌する

・タンパク質分解酵素を出す

という働きがあります。ドライフードをふやかすと水分を含んで大きく膨らみますね。ドライフードを食べている場合、この作業を胃で行う必要があります。歯である程度噛んで食べる子は、乾燥した粒を小さくするということは口の中でしていますが、お粥状にまではできません。

ですから、胃の中でお粥状に、ドロドロにする必要があるのですね。胃液、粘液、水分などでフードを胃の中でドロドロにして初めてその後の十二指腸へ送り出すことができます。咀嚼することが消化の第一段階であり、消化の第二段階は胃で殺菌したりお粥状にしたり、タンパク質分解酵素によってタンパク質の分解を行うのです。

つまり、フードをふやかすことは、胃で「お粥状にドロドロにする」という工程を短縮化することはできるのです

しかし、ちょっと見方を変えるとフードをふやかすことは、胃でお粥状にドロドロにする工程を短縮するだけとも言えます。

消化と言うのはけして胃だけで行っているわけではありません。消化の第三段階は、胆のうから出される胆汁、膵臓から出される膵液、腸から出される腸液によって小腸で消化を行います。ここで本格的に体に吸収できるサイズにまで食べた物を分解し、分解された栄養を小腸で吸収しているのです。

フードをふやかすことは、胃でお粥状にする工程を短縮化できても、胃から先の消化過程を何か短縮したり、負担を軽減するということはできません。

ですから、フードをふやかしたり、何か食べ物をドロドロにしても、それ自体が消化が良くなければ、その食べ物は「消化が良くなった」とは言えないのです。

例えば、私たちが風邪を引いた時に天ぷらをドロドロにして食べればその食べ物は消化が良くなっているでしょうか?風邪を引いた体に負担の少ない食べ物と言えるでしょうか?

答えがNOであることは想像がつくと思います。私たちが風邪を引いた時に食べる消化の良いものと言えば「お粥」かと思います。白米自体、私たち人の体はとても消化しやすい食べ物です。白米自体消化しやすい食べ物だからこそ、お粥状に柔らかく炊くことでより胃への負担も軽減することができるのです。

つまり、

その動物の体にとって消化しやすい食べ物であって初めて、柔らかい形状にすることに本当の意味がある

ということなのです。

では、実際にドライフードは犬や猫の体にとって消化しやすいのでしょうか?はっきりと申し上げるとけして消化の良いごはんとは言えません。例えばお米のようなものは高温で加熱することでデンプンが糊化(糊状になること)し、消化しやすくなるためフード製造時に高温で加工されることは消化性を高めることができます。

しかし、犬や猫の体にとって最も大事なタンパク質は高温で加工されればされるほどタンパク質の変性が大きく起こり、消化しづらくなります。

消化しやすいかどうかの見分け方は、一番分かりやすい指標が「便」です。同じ組成のごはんでも高温加工されたフードと、食材を少し茹でる程度の調理や炊飯した白米を食べた場合に「便」の大きさが変わってきます。食材を茹でるなどの調理したり私たちも食べる白米を使って作ったごはんの方が便が小さいのです。

これは、

「便が小さい程体に吸収されている=しっかり消化されている」

と判断することができます。フードをどれだけ消化できるかどうかは、食べる側の体の状態もちろんありますし、フードの質にもよると思います。それでも有機のお肉・野菜主体の缶詰のようなものであっても、手作りにすることで便が小さくなったり体臭がなくなったりと、変化があるのです。

その動物の体にとって本当に消化しやすく、体に吸収しやすく、体が利用しやすいごはんであることが、心の意味で「消化の良い」ごはんになるのです。

「フードをふやかすと消化はよくなる?」

その時の犬や猫の体の状態次第では、ふやかすことの恩恵を大きく受けられることもあると思います。健康体であってもドライフードを胃でふやかすのは時間がかかり、一日二食でも体は常に消化のために働いている状態です。ふやかすことで、その工程を短縮化できることは、体調の悪い体、消化機能が未熟な仔犬などには消化の助けになると思います。

また、不足しがちな水分を食事から摂ることができるメリットもあると思います。

ですが、本当の意味で消化の良いごはんとは何かを考えた時に、その動物の体にとってどんなごはんの形がより自然であるか、ということも体が「消化しやすい・消化しづらい」ごはんかどうかという点に大きく関わってくる要素であるのです。

ある程度の割合(二割程度)までは、フードを減らして肉や魚をトッピングしてあげるだけでも、バランスを崩すことなく、消化しやすく体に吸収されやすい栄養を摂ることができるので、おすすめです。

そして最後にとても大切なことをお話しすると、消化は食べものの内容だけではありません。消化を司る自律神経のバランスが整っているかも食べもの云々の前に非常に大切なところです。またこのお話しは日を改めてしたいと思います。

それでは、今日もお読みくださりありがとうございました。

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