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サマーカットは本当に必要?

こんにちは。東京都町田市のトリマー兼犬猫ごはん講座講師の橋本なみです。

今月末から始まる手作り犬ごはん講座、さっそくお申込みいただいております。日程はホームページの一番下のグーグルカレンダーからも見られますが、

7月21日(水)と28日(水)、7月24日(土)と31日(土)の二日間コースになっております。詳細は講座のカテゴリからご覧くださいね(⌒∇⌒)

さて、今日はトリマーらしく(笑)、トリミングのことについてお話ししていきたいと思います。

梅雨空の続く今日この頃ですが、この梅雨が終われば気温も30度越えの暑い暑い夏がやってきますね。暑さが苦手なわんちゃんにはつらい季節の到来となります☀夏が近づくということで、少しでもわんちゃんを涼しく過ごさせてあげたいという理由で被毛を短くカットしてもらう飼い主様も多いと思いますいわゆるサマーカットというやつですね。

サマーカットをすれば、見た目がすっきりすることで、「涼しそう」と飼い主様が満足されるケースが多いのですが、飼い主様が愛情を持ってよかれと思って愛犬のためにしてあげたことが、ケースバイケースではありますが、更にワンちゃんの体感温度を上げ負担にもなる可能性があります。

私もサマーカットには非常に悩むところがあります。トリマーになった当初はサマーカットは涼しいものという認識がありましたが、ブランクを経て復帰してからはサマーカットが逆効であることを知りました。

現在は、わんちゃんの種類や過ごす環境にもより、ケースバイケースでサマーカットを行えばよいと考え方が変わってきています。ただ、今後も勉強を重ねる中でこの考えも変わってくることもあるかもしれませんが、今の私が思うことをお伝えしていきたいと思います。飼い主様が何を選択してあげるか考えるヒントになれば嬉しいです。

サマーカットにはメリットデメリットがあります。

サマーカットのメリット

お手入れしやすい

自宅でのブラッシング、シャンプー、ブローにかかる手間が軽減されたり、散歩時の汚れの軽減や汚れを落とす手間の低減などに繋がります。また毛玉になりにくいなども挙げられます。

犬種によっては通気性がよくなる

これは犬種によりけりですが、プードルなどもつれやすい子であればサマーカットをすることでもつれが発生しにくくなり、それが通気性の良さに繋がる可能性はあります。また、短くすることで自宅でのお手入れ後や雨天時の散歩後の水分を乾かしやすくなり、結果蒸れが少なくなる可能性もあります。

抜け毛が目立ちにくい。

タブコート(上毛と下毛がある犬種)の子では短くカットすることで、抜け毛が減る訳ではありませんが目立ちにくくはなります。ダブルコートで抜け毛が出やすい子は柴犬、コーギー、ダックスなどです。

皮膚の状態を把握しやすい。

湿疹やイボ、ノミダニ、しこりなどに気付きやすく病気の早期発見に繋がる可能性もあります。

お手入れのしやすさやが飼い主様にとって最も実感しやすいところではないでしょうか?では

サマーカットのデメリット

とは一体どんなものがあるでしょうか?

皮膚が傷つきやすい。

本来被毛によって守られるはずの皮膚が見えやすいことで、散歩などの日常生活の中で皮膚に怪我をしやすくなったり、虫にさされるリスクは高くなります。

紫外線を防御できない。

犬の皮膚は人の6分の1程度のうすさであり、紫外線などの影響を人よりも更に受けやすくなります。強い紫外線を多く浴びるて皮膚にダメージをうけると皮膚炎、まれですが皮膚がんの原因に繋がる可能性もあります。

毛質が変わったり生えなくなることがある

カット犬種でない犬種…基本的にほおっておくと顔の毛がどんどん伸びてしまう犬をカット犬種と呼びますが、そうでない犬種は短くカットしてしまうと高齢になった時に高確率で毛がなかな生えてこなくなったりまばらにしか生えなくなってしまいます。

乾燥しやすくなったり逆にオイリーになることもある

皮膚を被毛で守れず、エアコンの風などにより乾燥してしますこともあります。また、皮膚が悪いからと短くバリカンを入れることが皮膚への刺激になり、乾燥したり逆に皮脂で皮膚を守ろうとオイリーになることもあります。

メリットデメリットどちらもあるのがサマーカットなのです。

この写真はネットの写真素材からお借りしたものですが、サマーカットの分かりやすい一例かと思い引用させていただきました。

では一番大事な所である

サマーカットをすれば涼しくなる?

というところを私の見解でお話ししたいと思います。

サマーカットをすることで逆に暑さを感じやすくなる場合があります。本来犬の被毛は暑い夏は太陽の熱から身を守り、冬には寒さからも身を守る「断熱材」の役割をするものなのですね。

それが短くカットしてしまうことで断熱するものがなくなり、アスファルトの照り返しの温度影響をより受けやすくなってしまいます。夏場太陽が出ている中でお散歩をする方は殆どいないと思いますが、アウトドアなどされる場合は太陽の熱を遮る断熱材がないので注意が必要になります。

また、ダブルコートのわんちゃん(柴犬、ダックス、コーギー、チワワ、ゴールデンなど)は、カットする事よりも、不要な抜け毛をしっかり取り去ることの方が大事だと思っています。自宅でのシャンプーではなかなか十分に取り除くことは難しく、レーキング(不要な下毛を専用の道具で取り去ること)をプロのトリマーさんにお願いしたり、サロンでしっかりシャンプーしてドライングしてもらうことにより、抜けきらずに皮膚にとどまった毛を取り除くことができます。

レーキングするとこのようにシャンプーだけでは取り除ききれない不要な下毛を取り除くことができます。短くカットすることは一見涼しそうに見えますが、不溶な下毛が抜けきらずに皮膚にとどまってしまう可能性もあるのです。

ただ、今の夏は異常な暑さです。ここからは私独自の考えですが、抜け毛を取り除いてあげることは前提とし、ある程度短くカットすることも一つの手ではあるかもしれないと最近思うのですね。被毛の役割は祖先の狼時代からのものです。しかし、今の日本の夏に毛を残すことで断熱材の効果が全てメリットに働くわけではないかもしれないと思っています。

サマーカットを有効なものにするには、

エアコンの冷えすぎに気をつけ必ず快適な室温で過ごすことが大前提として、その環境下で床に寝そべることである程度体を冷やす効果はあると思います。必ず早朝や夜など照り返しがない時間に散歩すること。夕方などはまだまだアスファルトは熱を持ち、サマーカットにより体感温度があがってしまいます。あくまでも適切な環境下で初めてある程度短くするメリットというのが生まれると思います。

ここからは

個別相談

として、私でよければアドバイスできることもあるかと思いますので、「うちの子はどうしてあげたらよい?」と思われた方はお問合せフォームやインスタ、フェイスブックからでもご質問いただければお答えいたします📧もちろん無料です。

サマーカットはどうしてもお勧めできないと思う場合もありますし、その子がそれまでどのようなカットをしていて夏にどのくらい短くするかで、サマーカットにしてもほぼ変わらない場合も多数あります!!!むしろ皮膚のことを考えるとサマーカットにしない方が良い場合もあります。ですが、犬種やその子その子によりますので、ブログ内では書ききれないのですね。なので、迷われた方はお気軽にご相談下さい。変な勧誘など一切しませんので(^▽^)笑

一番は信頼できるお近くのトリミングサロンさんに相談されることですが☺私も相談にはお乗りできます☺

それでは今日もお読みくださりありがとうございました。