こんにちは。
東京都町田市のトリマー兼手作り犬猫ごはん講座講師の橋本なみです。
すっかり春ですね~🌸春と言えば狂犬病ワクチンの季節です。
ということで、手作りごはんとは直接関連のないお話にはなりますが、今回は狂犬病ワクチンについてお話ししていきたいと思います。
狂犬病ワクチ
ンの目的について
狂犬病とは、感染・発症すれば致死率100%の怖い病気です。狂犬病ワクチンが法律家されている目的は何だと思いますか?それは
「人が感染しないため」
です。わんちゃんが・・というのはもちろんあるのですが、わんちゃんから人に感染させないためです。
人に感染させないことが目的の法律というわけです。
日本は狂犬病が60年以上発生してない清浄国と言われています。
本当に狂犬病ワクチンの接種が推奨される対象というのが
「野生動物と密な接触がある方」
「狂犬病ウイルス研究者」
「狂犬病発生地域への渡航者」
です。これを見ても「人が感染しない」ことが目的の通り、本当に接種が望まれるのはわんちゃんではなく「人」だということですね。
同じく清浄国であるオーストラリアは狂犬病ワクチンは実施されていません。
ではなぜ日本は清浄国にも関わらず、現在も法律で接種が義務付けられているのでしょうか?
東南アジアでは依然として多くの狂犬病が発生していますが、狂犬病清浄国であった台湾で2013年に50年ぶりに狂犬病が発生しました。これは日本がより慎重になる要因の一つになっていると思います。
そして、人が感染しないことを何より重んじているからかと思います。
しかし、犬への接種において一つ大きな問題があります。
体重に関わらず全ての犬に同じ量の薬剤が投与(注射)されている
ということです。
副作用が発現しやすいのは1歳未満という報告がありますが、若齢犬は成犬と比較して体重が軽いため、副作用が発現しやすいと考えられています。
ですが、それはつまり、成犬でも体重の軽い小型犬は大型犬に比べると体への負担リスクが上がる可能性があるということです。
2キロのチワワと70キロのセントバーナードが同じ量の薬剤が体に入るということです。
日本が清浄国となったのは、狂犬病ワクチンの功績とも言えると思います。狂犬病が多発している国では更なる狂犬病ワクチンの普及が望まれます。
ですが、日本は清浄国であることや島国であること、また副作用なども考慮すると、全てのわんちゃんに接種を義務づけるという現状から、
海外へ渡航する場合など、必要な場合に必要な回数接種させるという方向への転換も今後検討されたらいいなというのが私の思いではあります。
そして飼い主様の最大の疑問である
狂犬病ワクチンを接種させたくないけどどうしたらいいの?法律だから接種しなければいけないの?
について。今の段階で私がお答えできることをお話ししますね🌷
副作用など心配される方も多いと思いますが、法律で接種義務がある以上、
接種は必要になってきます。
ただし、まずは狂犬病ワクチンの添付文書を参考に、当てはまる方は獣医さんと相談し、接種の猶予証明書を書いてもらうことをお勧めいたします。
~以下添付文書より抜粋~
対象動物の使用制限等
対象動物犬又は猫がいずれかに核当すると認められる場合は、健康状態及び体質等を考慮し、注射の適否の判断を慎重に行う事。
・発熱、咳、下痢、重度の皮膚疾患など臨床異常が認められるもの。
・疾病の治療を継続中のもの又は治癒後間がないもの。
・他の薬剤投与、導入又は移動後間がないもの。
・1年以内にてんかん様発作を呈したことが明らかなもの。
・交配後間がないもの、分娩間際のもの又は分娩直後のもの。
・高齢のもの
・飼い主の制止によっても沈静化が認められず、強度の興奮状態にあるもの。
添付文書のリンク貼っておきますね。
https://www.kmbiologics.com/vet/companion-animals/pdf/rabies_pi_1912_20.pdf
狂犬病ワクチンは接種が法律で制定されている限り打つ必要があります。
ただし、私の中で問題だと感じていることは、
ハイシニアや、疾病治療中のわんちゃんへの接種が行われている
ということです。
添付文書に核当するわんちゃんは非常に多いです。
そういうわんちゃんは接種を慎重に検討することが望ましいと思います。
法律だから、ではなく、接種がふさわしい適切な個体にのみ、接種を行う。
ここが何よりも大切だと思っています。
そして、接種制限に核当しないため接種が必要な個体に対しては、今の段階で私ができることは、「排泄できる体作り」のお手伝いです。
それが良質なタンパク質、ビタミンミネラル、などを摂れるごはん作りを伝えること、水分摂取の方法、腸内環境の整え方、腎臓や肝臓を底上げする普段のケアなどをもっともっとお伝えしていきたいと思っています。
「狂犬病ワクチンについて」
●狂犬病は犬から人に感染しないために、犬が接種を義務付けられているもの
●体重に関わらず全ての個体に同じ量が接種されるため、不要なものを排泄(デトックス)できる身体作りをしてあげる必要がある
●接種を見合わせる・検討すべきハイシニアや疾患がある子は獣医さんに接種の必要性を相談することが望まれる
というのが私なりのまとめです。
犬猫さんの健康な体作りに寄り添えるよう今後も頑張っていきたいと思います。
今日も読んでくださりありがとうございました💗