こんにちは。東京都町田市のトリマー兼手作り犬猫ごはん講座講師の橋本なみです。
ホームページをご覧になった方は、プロフィールを見ていただいたかとは思いますが、改めまして、自己紹介をさせていただきたいと思います。ブログ三回目にして、三度目の正直ということで(笑)、犬猫の手作りごはんを伝えていきたいと思った経緯も含めてお話しさせていただきますね💛
私は現在東京都町田市のトリミングサロンでトリマーとして働いていますが、トリマーの中でもこういった「健康」に関することを突き詰めて学びたい!という人は少ないかと思います。私がなぜ犬猫の健康に関する分野に興味を持っているのか、またなぜそれを伝えていきたいのか・・という熱い思いを綴らせていただきたいと思います。
私は専門学校卒業後、トリマーとしてペットショップに勤務しておりました。結婚を機に退職するまで4年弱働いていたのですが、その当時は正直目の前の仕事をただただこなすことしか頭にありませんでした。トリミング、ホテル犬のお世話、犬猫の送迎、商品販売など、とにかく覚えては淡々とこなすだけの毎日。トリミングで接する皮膚の悪い子、耳の汚い子、腫瘍を抱える子、高齢の子、そんなわんちゃんにも黙々とトリミングだけに没頭し、「この不調を何とかしてあげたい」「何でこういった不調が出てしまうんだろう」とか、「どうやったら負担を少なくトリミングしてあげられるだろうか」などといったことは深く考えたことがありませんでした。
段々と、
私は本当に犬や猫が好きなんだろうか?
と分からなくなってきました。仕事自体は大好きでした。ですが、私は犬や猫への愛情が薄いのではないか?この仕事は向いてないのではないか?と心のどこかで思いながら仕事をしていました。そんな私は結婚を機に未練なくスッパリとトリマーと言う仕事を辞めました。「もうこの道にもどることはない」と。
結婚後三人の子供を授かり、子育てと家事に勤しみ11年が過ぎました。その間動物という動物にはほぼ触れ合うこともなく、まるでトリマーだったことは幻のような11年間でした。ですが、その11年間があったからこそ、今の私があると言っても過言ではありません。その11年間に体験して得たものは今の私への大きな財産となりました。その財産とは、
「子育てという経験をしたこと」
「どん底とも言える私自身の不調を経験したこと」
です。子供を授かったことで、今の手作り犬猫ごはんにも通ずる「食」への関心が沸き、選ぶ食材、調理法、日々の栄養バランスなどに気を配り、子供の健やかな成長を願うようになったのです。誰かの健康を願い、それを食を通して叶えていきたいという想いは今の私の原点の一つでもあります。
そしてもう一つの経験が私自身の不調でした。それは三人目を出産した後に大きく出ました。今までの無理がたたったのです。専業主婦だった私の毎日は子供中心であり、子供を育てるという責任感から自分をないがしろにし、それに気づかずに「子育ては楽しい」「全然大変じゃない」と思ってたんです。
子育てをするお母さんはみな少なからず自分がないがしろになってしまうことはあると思います。ですが、私は産みたくて三人も産んだのだから、それを「大変」と思う事は私のプライドが許さなかったのです。そして、体に悪いものは食べさせたくないという思いから、食事も完全に手作りし、毎日公園などに連れて行き遊ばせるという日々でした。自分の心も体のないがしろにして休まなかった私は段々と体調をくずし、遂には寝込むようになってしまいました。まだ三人の子供たちは小学生にも満たない小さな時期に襲った体調不良は、その後4年以上も続き、本当にどん底でした。本当に本当に人生のどん底でした(二回目 笑)。
ですが、その不調は私に、
「西洋医学が抱える問題」
「病気に対するホリスティックな考え方やアプローチ」
「健康に過ごす要素は食事だけではない」
ということを教えてくれたのです。
子育て、そして子育てからの私自身の不調は、ここでは書ききれないくらいの、今の私に繋がる沢山のギフトを与えてくれたのです。
少しずつ体調が回復していったある日、突然「もう一度トリマーをやってみようかな・・」という気持ちが湧き出てきました。11年間一度もトリマーの「ト」の字も浮かんだことがなかったのに、本当に突然です(笑)突然の思いつきにも関わらず、思い立ったが吉日10日後にはトリミングサロンの面接を受けていました(笑)そして私の第二のトリマー人生が始まったのです。
子育てという経験により、犬や猫を愛しむ想い、不調を抱える子を何とかしてあげたいという想いが強く湧き出るようになりました。子育てを経験しなくてもそんなふうに想えるトリマーさんも沢山います。ですが私には子育てという経験が必要だったのです。
そして、トリマーとしてよく目にする皮膚や耳の不調を抱える子、その他疾患を抱える子などを見ると何がこれらに繋がっているのだろうかと原因を考えるようになりました。
そして、我が家に二匹の保護猫を迎えたことが、犬猫の食事や健康についてより具体的に考える大きなきっかけとなりました。
実際に手作りごはんを学んで実践してみると、我が家の猫たちが、フードを食べている猫ちゃんとは体系や毛並み、便の量や匂いなどに差があることは歴然としていました。食べ物でここまで差が出るのかと実感したのです。
では犬だとどうか?手作りごはんを実践されている飼い主様の多くが、同じように手作りごはんに切り替えてからの体の変化を感じています。犬に特徴的な猫との違いに「体臭」があります。手作りごはんに切り替えた飼い主様は口を揃えて体臭がなくなった、少なくなったと言います。
そして何よりも、
手作りごはんにしてから食事の時間が楽しみで仕方ない!
という多くの声。手作りごはんを通して五感で感じる犬や猫の変化は、改めて「食」がもたらす体への影響を感じる大きな要因となりました。かつて子供たちの食事作りにストイックになっていた私でしたが、それは健康を願う想いとして、大切なことだったと、改めて「食」の重要性を実感しました。(体調を崩すほどストイックにやるのはだめですよ!笑)
ですが、それは同時に、食事は体を作る上で非常に大切ではあるけれど、食事だけが全てではないということは犬や猫も同じだということでもあるのです。
犬や猫がどんな気分で食事を食べるか、飼い主が犬や猫とどんな関係を築いているか、犬や猫が飼い主のことをどんなふうに感じているか、などの「精神」の部分が犬猫の健康を左右する大きな一因にもなることを強く感じたのです。
それは私が子育ての中で経験した不調と同じだと実感しました。どんなに子供が可愛くても、子供と栄養バランスの整ったごはんを食べていても、自分自身がリラックスできていない状態が長く続けば体のバランスは崩れるのです。
また、私が経験した不調により、病気へのホリスティックな考え方や医療との付き合い方は、不調を経験する前とは大きく視点が変わり、それは今現在私が犬猫の健康を考える上での基盤となる考え方になりました。
私がかつて「もうトリマーには向いていない」と思い、辞めてからの11年間の間に経験したことが、再びトリマーに復帰した私の犬や猫に対する見方を180度変えました。今は犬や猫が可愛い!そして、多くの犬猫に元気に過ごしてもらいたい!不調を抱える犬猫も少しでも良くなるきっかけを提供したい!飼い主様がもっと学べる場を作りたい!そう思います。
そして、
病気はけして悪い事ばかりではないということを私自身の経験から身をもって証明します。
それは自分の病気からだけでなく、他の誰かの病気からでも同じだと思います。
今目の前にいる大切なわんちゃんや猫ちゃんが病気を抱えていたとしたら、それは飼い主様にとってはつらいことかもしれません。ですが、その病気は体からのサインだということ。飼い主様が学ぶ機会にもなります。またその子との関わり方を見直す大事な機会にもなります。飼い主様は病気というギフトからどんどん学んでほしいと思います。
私は飼い主様が学ぶきっかけとして、
手作りごはんを通して健康について考える機会を作りたい
と思っています。これはわたしの子育て経験や不調に苦しんだ経験があったからこそ、たどり着いた道です。
私もまだまだ勉強することが沢山ありますが、飼い主様と一緒に私自身ももっともっと学んでいきたいと思っています。
今日もお読みくださりありがとうございました💗