こんにちは。東京都町田市のトリマーの橋本なみです。
今日は「トリミング後毛が生えてこない」というあるある話をしたいと思います。
トリマーなら一度は目にしたことがある、トリミング後毛が生えてこなくないという状態。飼い主様も同じように、愛犬がトリミング後毛が生えてこなくなったという経験をされた方もいることと思います。
犬種でいうと、感覚的にはポメラニアン、パピヨン、ダックス、チワワなどが多いでしょうか。
これまでは、上記の犬種の飼い主様に「短くカットしたい」と言われると、なかなか生えてこなくなることもあるけれど、それでもカットをするかどうか確認することはありました。
何で生えてこないか・・・
プードルのようにカットしないと伸び放題な犬種ではないし、カットすることで毛周期が狂ったりするのだろうか・・・、年を取ると、代謝も悪くなってもう周期が変化などで発毛しづらくなるのだろうか・・・、
など何となくぼんやりとしたイメージがありました。
ですが、先日毛が生えてこなくなったポメラニアンを見て、その子を触った時に
ああ、やっぱり・・
って思ったんです。全身ガッチガチに体が硬かったんですね。足の可動域も悪いし筋肉も岩みたいに硬い。
「これじゃあ毛も生えてこないよね。」って思いました。
そんなふうに感じることができるようになったのは、オムニア自然療法ペットクリニックの鈴木綾香先生のスクールで、マッサージやリハビリなどを始めとした「体の外側の問題」を勉強してきたからです。
体の張や硬さ、むくみ、姿勢の問題など様々な子の症例を見ることができ、私自身もトリミングで接するわんこたちの体を触ることができるので、少しずつですが分かってきた部分もあります。
その子の場合は、体中が硬すぎてとても循環が悪くなっているように見受けられました。腰は下がり、それにより背中も丸くなってきているようでした。
「まさにずっと勉強したやつだな」と感じました。
後ろ足がしっかり使えていないことで、体の他の部分に負担が来たり、変に力が入ったり、筋肉全体の連動も悪くなったりして体が段々と硬くなることが多いのです。
これまでは体の硬さなど意識して触ったことがなく、「何でこんなに体が硬いのに今までそういったことに気付かなかったんだろう。」と、
今思うとちゃんと体のことを見れてなかったなあと思います。年齢とともに代謝は下がるかもしれないけれど、毛が生えてこないのはけしてそれだけじゃないと、今ならわかる気がします。
綾香先生は、ほぐれると毛が生えてくるとスクールでもおっしゃっていたけれど、この体の硬さを見ると、本当にそういう子もいるのだろうと感じます。
逆を言えば、これだけ体が凝り固まってがちがちに張っているから毛も生えてこないということですよね。
そう言えば、マラセチアで毛が生えてこないあの子も、この子も確かに体がガチガチだ・・
思い返すとまさにまさにそういった子がいることが思い出されます。
これまで、体の中のことを学ぶ機会が多かったですが、体の外のことを勉強して初めてこうやって気付くことができるようになったんですよね。
だからこそ、今プロコースに進んで学んでいる「体の中と外の問題、その繋がり」この学びがいかに大切であり、伝えていかないといけないことなのか、感じますね。
毛が生えなくなった子には、まずは体をよくよくほぐしてあげてほしいです。
整体やマッサージでプロの力を借りるのも良いと思います。ご家庭でも優しく体をマッサージしてあげると良いですね。
毛が生えないことは大きな問題はなくても、
体が硬いことは大きな問題
です。
全身が張ったり凝り固まっている状態は、非常につらいと思います。痛みを抱えている子もいるし、食べたものも循環しづらい状態です。
トリマーとしてできることは、カットのクオリティーを上げることだけではありません。全身触るからこそ、気付けることがあるんです。
今後も学びを続けながら、体の硬さをはじめとした外側の問題を気付きケアのアドバイスができるよう、今の学びを飼い主様に還元できるように頑張りたいと思っています。
「トリミング後毛が生えてこない」
体は硬くないですか?ぱつぱつに張っていませんか?足の可動域は悪くなっていませんか?
毛が生えてこない、そんなわんこの飼い主様やトリマーさんに、少しでも参考になれば幸いです。
今日もお読みくださりありがとうございました(^^♪